日本歯科評論5月号
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川かわ井い 忠ただし₂ 鈴すず木き 治おさむ₃₁ 鎌かま倉くら慎しん治じab日本歯科評論(通刊第967号) 831 岩手医科大学歯学部 口腔外科学分野 講師  〒020-8505 岩手県盛岡市内丸19-12 東北大学大学院医工学研究科 骨再生医工学研究分野 教授  〒980-8574 宮城県仙台市青葉区星陵町2-13 東北大学大学院歯学研究科 顎口腔機能創建学分野 教授  〒980-8575 宮城県仙台市青葉区星陵町4-1図₁ ボナーク®(東洋紡).左がディスクタイプ(径■mm・厚さ1.5mm),容積にすると約0.1cc.右がロッドタイプ(径■mm・厚さ10mm),容積にすると約0.6cc.ックス線不透過性はほとんどない. ボナーク®(東洋紡)は,リン酸八カルシウム(Octacalcium phosphate:OCP)とブタ皮膚由来アテロコラーゲンとの複合体であり,その重量比を10:■としたスポンジ状の骨補塡材料である.径■mm・厚さ1.5mmのディスクタイプと,径■mm・図₂ ボナーク®のエックス線透過性.a:筆者らで作製したOCPコラーゲン複合体.b:30KV,■mA,20secの撮影条件での軟エックス線写真.エ厚さ10mmのロッドタイプの■種で作製されている(図₁).ボナーク®は熱架橋処理を施されているため,容易に崩壊はしない.また,OCPは通常のエックス線撮影条件では不透過性を示さないため,ボナーク®自体にも強いエックス線不透過性はない(図₂).そのため,経時的な硬組織への転換がエックス線不透過性の亢進として確認できるユニークな材料である. OCPは水溶液中におけるハイドロキシアパタイⅠ コラーゲン使用人工骨ボナーク®とは──その特徴と開発の背景インプラント治療のためのコラーゲン使用人工骨「ボナークⓇ」の有効な使い方のポイント

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