日本歯科評論2023年1月号
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図1 新谷歯科医院の隣に食育クッキングスタジオ「かむかむSmile」を2018年にオープンした. 筆者らは,1987年に富山県氷見市で開業しました.開業当初は治療中心でしたが,予防を軸とした診療に移行し,現在では来院する患者さんだけではなく,地域住民の健康づくりを目指した食育に取り組んでいます(図1).本稿では,当院が治療中心から予防へ,さらに食育を導入した経緯と,現在実践している取り組みをご紹介します.日本歯科評論(通刊第963号) 87■ 歯科のフィールドを広げる新新しんしん谷谷たにたに明明あきあき宏宏ひろひろ₁₁  新新しんしん谷谷たにたに明明あけあけ美美みみ₂₂ 新谷歯科医院 院長 ₂₂ かむかむSmile 代表₁₁ 新谷歯科医院 院長  かむかむSmile 代表〒935-0024 富山県氷見市窪637-3〒935-0024 富山県氷見市窪637-3Ⅰ なぜ食育に取り組むのか▶開業以来,取り組んできた予防歯科への考え方 1987年に開業した頃は治療中心で診療を行っており,予防という意識はほとんどありませんでした.予防や患者さんの健康について意識したのは,1990年に箱根で片山恒夫先生(大阪府豊中市ご開業,2006年逝去)のセミナーを受講した際に伺った「歯だけでなく体全体を健康にするのが歯科医の仕事」という言葉でした.しかし,日々の治療に追われる中で予防にシフトすることは難しい状況でした. そんな中で,歯を守るための診療システムを構築され,定期的なメインテナンスで成果を上げておられる熊谷 崇先生(山形県酒田市ご開業)のお話を伺う機会があり,日本ヘルスケア歯科研究会に2000年に入会し,予防中心としたシステ歯科からの健康づくりを目指した“実践的な食育”への取り組み

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