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概要

apollonia1803

030 2018.03 欠損歯列に対する補綴治療に関しては、その時点では最善を尽くしたつもりでも、経過を注意深く検証していくとさまざまな改善点が見えてきます。患者さんの多様な個体差を考慮した治療計画と予後の評価について、共に考えるため症例を供覧します。2005年、新潟大学歯学部卒業。07年、同大学臨床研修修了。古屋歯科クリニック勤務。大森奈保子東京都・古屋歯科クリニック1980年、東京歯科大学卒業。同大学大学院修了(歯科補綴学)。同大学助手。安田火災歯科診療所に勤務の後、世田谷区で開業。古屋元之東京都・古屋歯科クリニック院長歯を削らないという選択 「歯を守る」というコンセプトで、最も分かりやすいのは歯を削らないこと。歯科に限らず、できるだけ侵襲の少ない術式が選択されるようになっています。しかし、歯を削る処置を避けすぎても、かえって問題を大きくすることがあります。今回は、予後の変化を見据えた対応について考えます。個体差に配慮した補綴治療の経過● 2014 年2 月再初診、19 歳の女性 歯科矯正科の先生からの紹介で、先天欠損である2 の補綴希望(写真1 )。ブリッジにして全くの健全歯である両隣在歯を削るのはもったいないので、人工歯を接着剤で付けただけ(写真2 )。症例1 先天欠損1先天欠損である2 の補綴を希望(2014年2月)。1