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115 2017.08エナメル質う蝕はゼロにできる!?国際非営利組織ACFFの取り組み予防医学の概念が変わった―う蝕のうち、エナメル質に限局された小児う蝕は予防可能だとされています。今回は、小児のう蝕予防を国際的に推進しようというACFFの取り組みと、その背景にある疾病概念の変化について、お話しいただきたいと思います。まずは、ACFFの活動の概要を教えてください。花田 ACFFは、英国キングス・カレッジ・ロンドンに本拠を置く国際非営利組織で、2026年以降に誕生する子どもたちが、生涯を通してう窩を作らないことを地球規模でのゴールとしています。同大のナイジェル・ピッツ教授(う蝕学)が中心となり、図1 疾病の5段階(「治療」は2次予防に分類)リハビリテーション切削・充填治療重症化防止特殊予防健康増進探針による診断・早期発見、早期治療・探針による診査昔の歯科診断、保存治療義歯(リハビリテーション医療)図2 新たな予防概念(「治療」も3次予防に分類)健康増進1次予防2次予防発症前期自覚症状なし自覚症状あり3次予防早期発見能力低下防止早期治療特異的予防 再石灰化 治療およびリハビリテーション無変化病的治癒後遺症感受性期臨床的疾病臨床的境界疾病の段階組織・器官の変化予防医学のレベル予防手段細菌検査ICDAS不顕性状態後遺症治癒臨床的疾病期回復機能障害発症中慢性化死亡帰結発症前期または潜在性疾病発症阻止1次予防2次予防3次予防疾病の自然史疾病予防初期う蝕う窩のあるう蝕