ブックタイトルapollonia1707
- ページ
- 34/36
このページは apollonia1707 の電子ブックに掲載されている34ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは apollonia1707 の電子ブックに掲載されている34ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
apollonia1707
2017.07 G03口腔内写真撮影の必要性 初診からの症例記録は、予後から治療評価を行う上でも、患者さんとのコミュニケーションを深める上でも重要です。 人間の記憶は大変曖昧なため、口腔内写真は大きな助けになります。治療後に口腔内写真を観察するのは、治療技術のステップアップの最も簡単な勉強法としてお勧めです。 口腔内写真を活用するためには、規格性のあるデータの収集や管理が大切だといえるでしょう。今回は、口腔内写真の撮影について考えます。口腔内撮影に使用するカメラ 口腔内撮影に使用するカメラは、タイプによって次のような特徴があります。■コンパクトデジタルカメラ 軽量かつ操作が容易であり、背面の液晶モニターで撮影した写真をすぐに確認できます。しかし、オートフォーカスによる撮影が前提のため、同じ倍率で撮影する規格倍率撮影はできません。 また、写真をきれいに見せるために彩度が高くコントラストが強いのが特徴で、歯科治療の記録という点では少し問題があるようです。■ミラーレス一眼カメラ ミラーレス一眼カメラも軽量で操作が簡単で、背面の液晶モニターで確認しながら撮影できます。さらに、コンパクトデジタルカメラより実際の口腔内に近い色を再現できるのが特長です。■一眼レフカメラ 自分でピントを合わせられるので、規格倍率撮影が可能です。その際は、倍率で決めてカメラを前後させてピントを合わせます。色の再現性は3つの中で一番優れています。 しかし、カメラとレンズを合わせて1.5kg以上の重さとなる上、撮影時はある程度のテクニックが必要となります。また、被写界深度、絞り、シャッタースピード等のカメラの専門知識が必要なので、多少使いにくい面もあります。口腔内撮影に必要な器材 口腔内撮影の際はカメラだけでなく、口角鈎やミラーが必要です。 口角鈎とは、正面撮影時や側方撮影時に口唇に掛けて、口唇や頬粘膜を歯列から離すために使用します。サイズも各社S、M、Lが用意されています。 当院では、保険診療ではバネの力で左右に口唇を広げるアングルワイダータイプの口角鈎を使用しています。しかし、このタイプの口角鈎では口唇を左右に引っ張り切れない症例もあるので、その場合は通常の口角鈎を使用します。 ミラーは、上下歯列、頬惻歯列や舌側歯列を撮影する時に使用します。ステンレス製とガラス製のものがありますが、ステンレス製の方が、割れにくく厚さも薄いため扱いやすいと思います。 ミラーは非常に傷が付きやすいので、洗浄の際は他の金属製品で傷が付かないように注意しましょう。