ブックタイトルapollonia1707
- ページ
- 30/36
このページは apollonia1707 の電子ブックに掲載されている30ページの概要です。
10秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは apollonia1707 の電子ブックに掲載されている30ページの概要です。
10秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
apollonia1707
2017.07 G13院長 では、コピーデンチャーの作り方を説明しよう。最初は口腔内と旧義歯の観察。「顎堤の吸収程度」「旧義歯の適合程度」「咬合関係」「舌の位置」などだね。 顎堤の吸収程度は視診が基本で、よく歯槽頂線などを観察する。旧義歯の適合はフィットチェックすれば分かりやすく、シリコンに厚みが出たら全く合っていないと判断する。辺縁は理想とする総義歯に比べて考える。咬合関係は実際に咬合してもらい、正しく咬合しているかを判断。人工歯の咬耗がひどければ垂直的顎位の低下が疑われる。 義歯を入れた顔貌全体を観察して、口角のしわが多い場合も顎位の低下が原因だ。舌の位置も大切。旧義歯の舌房が十分取れているかを舌の位置で判断する。後は咬合平面がまあまあ正しいかを見れば終了だ。 コピーデンチャーにする場合はほとんどダメな状態の難症例なので、どこを改善していくかをカルテに記入する。改善していく順番もだね。① 旧義歯がどのくらい合っていないか確認院長 旧義歯をフィットチェックし、どのくらい義歯が合っていないかを確認、ひどければリベースをする。次に辺縁を整え、すぐにTコンデをする。ここまでは1回でやらないと痛くて旧義歯が使用できないことがあるので頑張ろう。K君 大変だなぁ……。Tコンデだけではいけないんですか?院長 顎堤の吸収が多いとティッシュコンディショナーが厚くなりすぎて、義歯舌側辺縁の延長や頬棚に義歯を乗せる加工がしにくくなる。即時重合レジンで床縁を延長してTコンデし、理想的な辺縁を作っていくためには、薄くなったティッシュコンディショナーでは不安定だよ。K君 分かりました。コピーデンチャーの元を作るためにはかなりの調整が必要なんですね。院長 その通り。旧義歯を加工して新義歯の形を作るんだよ。咬合高径は人工歯部分に即時重合レジンを盛り上げていく。下顎は舌の位置を見ながら義歯舌側の辺縁の長さと形態を修正、さらに舌が収まるように正しい舌房を付ける。②旧義歯が安定したら印象を採る院長 旧義歯が安定したらそのまま、または義歯内面をシリコン印象してから、旧義歯をフラスコに盛ったアルジネートに圧接する。旧義歯を取り出し、シリコン印象材を除去して今まで通り使用してもらう。③ 完成後に患者さんの口腔内に入れ、 安定度を確認、修正する院長 フラスコ内の義歯のスペースに流し込みレジンを流し、フラスコを閉じる。1日たったら取り出してバリを取り、気泡を埋める。これでコピーデンチャーの完成だ。K君 やっと完成ですか! 院長 まだまだ、やることがあるんだよ。コピーデンチャーは流し込みレジンで作っているので、さらに修正が必要なんだ。患者さんの口腔内に入れて安定度を確認する。完成義歯同様にフィットチェックし内コピーデンチャーの作製大変だなぁ…