ブックタイトルapollonia_1605

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概要

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2016.05 G03外科処置に使用する薬剤 保存療法、歯内療法、歯周治療などを行う歯科医療は、外科の領域と考えられます。外科処置にはいろいろな薬剤を用いますが、その際、耐性菌が誕生したり、患者さんがアナフィラキシーショックを起こすといった危険もあります。 今回紹介する機能水は、即効的に広範囲な殺菌作用を示しますが、科学的には不安定で分解しやすい性質を持っています。そのため、生体組織にほとんど残留せず、環境にも優しいという利点があります。今月は、機能水を用いた含嗽について考察したいと思います。機能水とは 機能水は、「人為的な処理によって再現性のある有用な機能を付与された水溶液の中で、処理と機能に関して科学的根拠が明らかにされたもの、及び明らかにされようとしているもの」と定義されています(日本機能水学会ホームページより)。近年、次亜塩素酸水を用いた機能水は、安全で低濃オゾン(O3)とは?酸素原子O酸素分子O2■分子量:48■地表付近の大気中にも微量に存在する■酸化反応後は酸素(O2)になり、副生成物を残さない■成層圏にあるオゾン層は紫外線を吸収し、生物を保護している度でも除菌作用を有することから、一般的な歯科医院にも普及してきました。 当院では、器具や印象材の一次消毒から手洗いに至るまでオゾン水を使用しています。オゾン水は、強い酸化力を持つオゾンが溶け込んだ水で、高い殺菌効果があります。 オゾン(O3)は酸素原子(O)が3つ結びついたもので、1839年にドイツのSchonbeinによって発見されました。オゾンは不安定な物質で、余分な酸素原子を他の物質に与えて、安定している酸素(O2)に戻ろうとする性質があり、その酸化現象が脱臭や除菌に利用されています。反応後は酸素に戻るので、残留物もなく安全性が高いという特徴があります。 そのため、食品の洗浄・消毒にも使用されていますが、生成後約20分で殺菌効果が半減するという欠点があります。そのため、オゾン生成器を医院に設置し、使用ごとにオゾン水を生成する必要があります。その欠点を補うのが、今回紹介するオゾンナノバブル水の含嗽剤です。OO O オゾン分子O3O OO