ブックタイトルapollonia_201604

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121 2016.04「かかりつけ歯科医機能強化型」って何?診療報酬改定を評価する中規模医院への誘導か?―今回の改定内容は、多くの歯科医療関係者から「良い改定」という声が上がっています。中医協委員でもある日本歯科医師会の遠藤秀樹常務理事は、「超高齢社会の到来、医療ニーズの多様化の中で、従来のような形態回復を主体とする医療機関完結型の歯科医療から、口腔機能の維持・回復の視点による地域完結型の歯科医療へ転換するという意義がある」としています。 その方向性を具体化させたのが、今回、新設された「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」(「強化型」)とされています。つまり、社会構造の変化に合わせて歯科医療が変化しなければならないのを、制度的に後押しする改定だということなのですが、今回は改定全体の流れを踏まえながら、「強化型」の目指す方向性を考えたいと思います。安田 「強化型」は、厚労省が「今後の歯科医療機関の雛形になるべき」と考える経営形態の歯科医院を端的に表したものだと考えられます。以前から、歯科に限らず、欧州の公的医療システムを参考にしようとしてきた経緯がありますが、欧州では一人開業の歯科医院は新設が制限され、既存の医院も維持が難しくなってきています。・複数の歯科医師によるグループプラクティスで経営の無駄を省くことが求められているためです。T記者 行政の中には、一部ですが、欧州のモデルを参考に医療提供体制の在り