ブックタイトルapollonia_201601

ページ
30/38

このページは apollonia_201601 の電子ブックに掲載されている30ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

apollonia_201601

豪州生活フリーマン直子の2016.01 106ヴァイオリニストから歯科医師の道へ 幼稚園のころ、友達がピアノを弾くのを見てうらやましくなり、家に帰ると早速両親に「ピアノを習いたい」と言ってみた。両親からは、「うちにピアノなんて置く場所はない」と一蹴された。 ところがある日、何の予告もなしに連れて行かれた先は、近所で教えているヴァイオリンの先生の家だった。オーストラリア移住の決め手[第1回]フリーマン直子 後で知ったのだが、父がヴァイオリンの音色に魅せられていたのと、情操教育に良いからという理由で、私にヴァイオリンを習わせることにしたらしい。 14歳の時に参加した発表会で、当時、各種音楽コンクールの審査員をしていた東京芸術大学名誉教授の笠間春子先生に、「それだけ弾けるなら、都立芸術高校を受けてみない?」と話しかけられた。 都立芸術高校は都立で唯一の音楽高校で、笠間先生の娘さんも通う難関校だ。それから始まった高校受験に向けての猛練習は、一日6時間にも及んだ。 こうして晴れて合格した都立芸術高校のカリキュラムは、専攻楽器のレッスン、副科のピアノとヴィオラ、オーケストラ、聴音、ソルフェージュ、音楽史、音楽理論、和声学等のほか、ステージでのお辞儀の仕方や歩き方、服装とメイク指導にまで及んだ。 高校では年に2回、大きな実技試験がある。しかし、何人もいるヴァイオリン1970 年生まれ、東京都出身。4 歳からヴァイオリンを始め、都立芸術高校音楽科を卒業後、鶴見大学歯学部に進学、のちに開業。2012 年、オーストラリアに移住。短期代診システムを独自に立ち上げ、休暇・療養中の代診や繁忙期のピンチヒッターとして、多くの医院で代診に当たっている。現在は日本で助っ人診療をしつつ、アジア太平洋地域を飛び回る日々。