ブックタイトルapollonia_201509

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2015.09 074埼玉県・大月デンタルケア●取材協力:●取材・文:編集部Otsuki Akira大月 晃 氏 乳歯列期を含む早い段階のう蝕は、国際的にECC(Early Childhood Caries)と呼ばれます。ECCは適切な歯科医療の介入によって予防可能だとされており、「1歳前から歯科医院でケアすべき」などの提言もされています。確かに、早くから歯科医院でケアしている子どもはカリエスフリーで成長することが日々の診療で実感されますが、問題は、このことを明確に支持する疫学的根拠が明確ではない点です。ECC予防が今後、乗り越えるべきハードルについて検討します。予防給付への道筋は?小児の予防診療、問題の所在は?エビデンスのレベルが低い 対象疾患の性格上、無作為割付が難しいことなどから、さまざまな予防法についての臨床疫学的なエビデンスが蓄積されていない。保険収載が遅れている 予防給付に当たるため保険診療で対応できる範囲が限られているが、社会経済的要因によるECCの予防には、保険収載が欠かせない。ある程度の医院規模が必要 ニーズは大きいが不採算部門になりやすく、事実上、他に高収益部門が存在するような規模の歯科医院に参入例が限られている。ECC予防のエビデンスと社会的課題