ブックタイトルap_tachiyomi_1403
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049 2014.03 知って納得! 高齢者対応(上)多彩な認知症 認知症の原因や状態は多彩です。そのため、「認知症」という言葉だけは有名になりましたが、その明確な定義は存在しません。多くがアルツハイマー型、脳梗塞後遺症に分類されますが、他にもレビー小体病、ピック病などに起因する認知症があります。原因疾患は70とも100ともいわれており、発症の予測・予防は困難です。記憶障害だけでなく、「転びやすくなる」「見えないはずのものが見える」という状態も出現したりします。 共通しているのは、「脳がそれまでとは質的に変化した」ということです。その人が発病前にどのような生活をしてきたか、脳のどの部位(野)が破壊されたかによって千差万別ですが、記憶、思考、見当識が障害されるため、時間感覚などにズレが生じ、日常生活に支障を来す状態に陥る場合があります。 最も多いアルツハイマー型の場合、医師から「認知症」と診断されるはるか前から(場合によっては10年以上)、脳に変性が起こっていることが知られています。そのため、自分や周囲が認知症があることに気付かないうちに、言動が一般的でない状態になる可能性があります。歯科医療との関連でいえば、・自費診療を受けた人が、その後、その記憶を失っている(診療費を支払わない)というようなことは十分にあり得ます。認知症であることを周囲も認識していない場合には、誰に責任を問うことも難し認知症の見分け方のポイント同じ質問に違う回答をしたり、話がかみ合わない場合は注意。短期記憶障害の可能性あり!さりげない態度で、時間を空けて同じ質問をする(例:あえて年齢を尋ねる)これだけで認知症かどうかは判断できない。認知症は一見して分かる状態ではないことも多い診療に来たのに口を開けない、異常な言動がある認知症とは記憶容器の損傷(斉藤正彦都立松沢病院長)容器そのものが割れてしまっている=忘れやすい新たな記憶を得る「取っ手」が壊れる=覚えられない底にたまったものは残っている=古い記憶は残る