ブックタイトルap_tachiyomi_1309
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0302013.09REPORTナノ形状の長期予後 シンポジウムに先立ってあいさつしたラウベCEOは、「今回の主要なテーマは、われわれが長い期間にわたり、インプラント治療を通じて患者さんの生活をデザインし、患者さんの生活に寄り添い、患者さんの生活から学ぶということだ」と強調しました。一過性の審美的な成功、咀嚼機能向上などを評価するのではなく、・長期にわたって機能を維持するためのソリューションになることがインプラント開発の主眼であり、歯科医師には一生涯を単位とした治療設計が求められるということです。 この場合、21世紀になって始まった表面処理の長期予後について触れる必要があります。サイエンティフィック・プログラムで発言したGerard Chiche氏(アメリカ・ルイジアナ州立大学教授)らは、「ミリからミクロン、ナノの単位でフィクスチャーの表面性状が進化してきた。しかし、技術開発上の進化は本当に骨の維持という目的を達したのだろうか」と問題提起。 ノーベルバイオケアの「タイユナイト」だけでなく、HAコーティング、TiO2などの表面処理によって、生体に作用を及ぼす表面性状が次々に開発され、現在、それらの長期予後のデータがそろったことの意義を評価しました。そして、ナノ表面性状が骨芽細胞との親和性を高め、かつ細菌感染のリスクを低減し得るかどうか、これまでの臨床結果を比較して最適化すべきと提言したのです。 この提言は、表面処理技術が適用されるようになってからの10年症例がまとまったことと、これまで多数のインプラントが埋入され、現在も口腔内で機能している西欧諸国で近年問題になっている、インプラント周囲炎を明確に意識したものだといえま今後、ナノレベルまで表面処理がなされるようになると、予期しない生理学的挙動(感染など)は避けて通れない課題となる。インプラントの表面性状と予後との関係