ブックタイトルap_tachiyomi_1308
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0552013.08特 集保険との向き合い方 主に小児を診療する医院。月に200万点以上を叩き出していて、「いずれ高点で挙げられるのではないか」との噂がスタッフ間で飛び交っていました。患者数も多く、ドクター一人につき、1時間で5?6人の子どもたちの乳歯を削って埋める毎日。20代のペーペーでも当時の時給は1万円を下ったことはなく、若い堅気の女性では到底手に入れられないような金額をもらっていました。いわゆる「地域一番店」的な歯科医院だったのです。 現在でも小児歯科診療の経営モデルが紹介されていますが、当時の小児歯科とは予防のモデルではなく、加算の付く乳幼児の治療が主でしたから、1時間に4人、「ちょっとずつ」でも診れば大変な収入になりました。3カ月を1クールとして、再び初診として回す診療でした。 予想通り、個別指導の告知が届いた後、医院に隣接する事務所に1カ月半ほど勤務医が泊り込み、指定された月のカルテを必死に再点検しました。勤務医らは、いずれも20代の体力があったから乗り切れたのでしょうが、個別指導当日まで、まともに寝られませんでした。 高点数そのものは何ら「罪」ではありませんが、異常な高点になるには相応の理由があるものです。個別指導では、主な疑義内容以外にもあらゆる事項が指摘されます。その指導では3カ月以上、根貼が続いている症例を指摘され、「治していないじゃないか。なぜ抜歯しないのか」事例1「地域一番店」の内情と凋落算定要件を把握しておこう!■ マルモや口腔内写真などは、ただ作成、撮影すれば算定できるのではなく、厳格に規格と要件が決まっている。個別指導に呼ばれて「知りませんでした」では通らない。■ 摘要欄などにレセコンのフォーマット通りのコメントを1つか2つ記載しているだけだと、診断根拠の妥当性を疑われる。まさか、「レセコンが間違っていました」とは言えない。■ パノラマレントゲンを撮影したのに、歯牙の状態しか記載していないのはNG。歯肉、骨の状態もカリエスと同様に診断し、それぞれ行を変えて記載しなければ通らない。■ 日計表、技工指示書、金属の納品台帳などを事務官が厳しくチェックし、日付の矛盾などを突いてくる。まとめて委託技工に出したり、まとめて発注したりしていると、おかしな数字が出やすいので注意。Point対策の手書きカルテの場合は必ず黒ボールペンで記載すること!