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0272013.03 中国でも最大級の上海国際デンタルショーには、日本企業も含め世界中から一流メーカーが出展します。 歯科医師だけでなく中国各地の流通業者の来場が多いのが大国ならではの特徴といえますが、こういった所を見学に来る歯科医師のほとんどが、正規の教育と、中国特有の「執業資格」を受けた口腔科医師であることに注意しなければなりません。現実には、裏通りの「牙科医」の診療室も存在しているため、デンタルショーを訪れる歯科医師は中国の歯科事情の一面でしかないということです。 正規の口腔科医師らは、中国国内の歯科医療需要にほとんど対応できていません。都市戸籍裏通りの「牙科医」にてを持つ患者さんすらなかなか受診できない大病院に勤務しているか、極めて限定的な富裕層や外国人相手の高付加価値診療を行うクリニックを開設しているかのどちらかで、農村戸籍の人や一般的な都市住民といった地域歯科医療需要の担い手とはいいがたい状況です。 歯科に限らず「看病難、看病貴」(病人が出ると大変だ、治療に金がかかりすぎる)といわれており、都市住民の一部と他の大多数との間で、医療アクセスに極端な格差が生まれ、拡大を続けています。 昨年、中国審計署(会計検査院)は、「実質的に皆保険が実現した」との見通しを示しました。中国の都市戸籍、農村戸籍別に上海の裏通りでひっそりと開業していた牙医の医院。「精工快速牙」(クラウン・ブリッジ、義歯が手早く出来ますという意味の広告)と掲げ、無痛抜歯、う蝕治療、クリーニングから技工まで、およそ「歯科医療」とされているもの全てを、この小さな空間で行っているようだ。中を見ると、滅菌器として電気炊飯器を活用していることが分かる。裏通りの「牙科医」上海