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131 2012.12 安田編集室Newstopic 口談対辛日本がリードできる分野は何か製薬会社型マーケティングとの関わり方(下)│今年起きたことを踏まえて歯科はエステと同業態?インプラントバッシング―2012年に日本の....

131 2012.12 安田編集室Newstopic 口談対辛日本がリードできる分野は何か製薬会社型マーケティングとの関わり方(下)│今年起きたことを踏まえて歯科はエステと同業態?インプラントバッシング―2012年に日本の歯科界を最も揺るがせたのは、NHKの「クローズアップ現代」などでのインプラントトラブル報道でした。これまで、「第二の永久歯」「夢の新技術」と称されていたインプラントへの人々の不信感の高まりは、本社などのアンケートの結果、必ずしも一過性の反応ではないことが示唆されました( 11月号レポート参照)。海外でも、北欧などを中心にインプラント周囲炎の多発が問題になっており、インプラントにとって厳しい時代が到来したといえるでしょう。 この「インプラントバブル」を仕掛けたインプラントメーカーと一部の臨床家らが行った宣伝は、いわゆる「製薬企業型マーケティング」といえるのでしょうか。安田 現在、特に日本で特徴的なのは、一種のインプラントバッシングの状態にあることです。このきっかけとなったと考えられる「クローズアップ現代」にも出演していた東京歯科大学インプラント科の矢島安朝教授は、昨今のインプラントバッシングの背景について、「これまで、東京歯科大学千葉病院インプラント科外来では、インプラントに過剰な期待を抱く人に対してリスクを説明したり、代替案を提示したりするコミュニケーションがほとんどだった。ところが、インプラントに批判的な一般メディアの報道が盛んになるにつれて、『インプラントは危険なもの』『インプラントを勧める歯科医師は悪質』というような、過剰にネガティブな感情を抱いている人への説明に苦慮するようになった」と述べています。 最初にインプラントの問題が大きく取り上げられたのは、2007年に東京の歯科医院で発生したインプラント術中の死亡事故でしょう。その後、08年をピークとしてインプラントの埋入本数は減少傾向にあると考えられています。この要因のほとんどは少数の埋入本数で補綴する技法が確立したためだとされていますが、その一方で「インプラントは危険なのではないか」「高額なインプラントを勧める歯科医師はもうけ目的なのではないか」との不安感、不信感が人々の間に広