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061 2012.08特 集世界の歯科事情2012アルティメイト・スタイルス一般消費者にも知られたブランドを確立 現在、アメリカで最も付加価値の高い歯科技工を提供しているラボの一つは、ロサンゼルス南郊のアーバインにあ....

061 2012.08特 集世界の歯科事情2012アルティメイト・スタイルス一般消費者にも知られたブランドを確立 現在、アメリカで最も付加価値の高い歯科技工を提供しているラボの一つは、ロサンゼルス南郊のアーバインにある林直樹氏が代表を務める「アルティメイト・スタイルス・デンタルラボラトリー」(以下、アルティメイト)だとされています。ここは、日本の大型医療法人徳真会の直営組織で、徳真会代表の松村博史氏の考えである「日本の歯科技工は高付加価値の輸出産業である」という基本姿勢にのっとったものです。そして、すでにアメリカで確固たるブランドを確立しており、アメリカ以外の国からも超高付加価値の歯科技工物を受注しています。 かつて、日本の歯科技工士の取引相手が、ほとんど日本国内の歯科医院だけだった時代、歯科技工の先行きは必ずしも明るいものではありませんでした。徳真会のテーマに「路地裏からストリートへ」というものがありますが、歯科技工の業態をより発展性の高いものに転換してきたのです。 林氏は、㈱クラレ・ノリタケデンタルの技術顧問/インストラクターを務めるマイスターテクニシャン。高度な審美歯科修復治療結果を一冊にまとめあげた著書も出版しています。運営管理者は異なるものの、同じ徳真会グループに属するワールドラボの2階部分がアルティメイト。超高付加価値品を林氏が自ら手がけ、日本人歯科技工士が中心となって技工を行う業務内容は、歯科医師だけでなく一般消費者にも知られています。 そのため、高度な審美歯科修復治療を求める患者さんが、まずアルティメイトの技工物を求めてラボを訪れ、色調や材料を選択した後、所要の条件を満たす歯科医院をラボの方から紹介するという流れが存在しているのです(図)。形成や歯周管理など歯科医療本体の部分については高付加価値化にも限界がありますが、「ものづくり」の領域に属する歯科技工で「患者さんがラボを指定」「ラボが歯科医院を紹介」ラボで歯科技工物を作製紹介先の歯科医院を受診前工程である治療を受ける歯科医院でセット完了患者さんがラボ(アルティメイト)を指定ラボに来てもらい、色調、材料などを指定指定された歯科技工物に適した歯科医院を紹介逆紹介の流れワークショップの様子。林氏は、歯科技工の技術者という側面だけでなく、教育者、指導者としての面も持っている。6月11日に開催された徳真会の研修会でも、コーディネーターを務めた。この研修会には法人内スタッフだけでなく、東京医科歯科大学歯学部口腔保健学科の学生(8名)も参加。社会的意義の高い教育活動を行っている。