アポロニア21 2012年3月号 page 13/14
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131 2012.03 歯科医師が 保険医である意義歯科医療の緊急課題を整理する今回のお客さま金子久章 氏埼玉県開業自分は自費で診てもらうのか?保険忌避意識への疑問―金子先生は、著書『ブラック・ジャックは値引きし....
131 2012.03 歯科医師が 保険医である意義歯科医療の緊急課題を整理する今回のお客さま金子久章 氏埼玉県開業自分は自費で診てもらうのか?保険忌避意識への疑問―金子先生は、著書『ブラック・ジャックは値引きしない』(現代書林)で、保険診療を忌避・軽視する傾向にある歯科医師の在り方を厳しく批判して以来、歯科医師が保険医であることの意義を『日本歯科新聞』(日本歯科新聞社)のコラム「明日へのカルテ」で説いてこられました。 確かに、国際的に見ても保険診療で歯科給付を行う国は少なく、所得制限を設けず、補綴まで広く手厚く給付している日本は異例だと考えられます。その意味では、日本の、特にベテラン歯科医師が、保険診療に否定的な見方を持つのはある程度理解できるように思うのですが、いかがでしょうか。安田 私も現在では、ほとんど保険診療を行っていません。保険で十分な治療ができないというだけでなく、前回も指摘したように、医療相談に属するようなことに時間を割くには、保険診療ではコストが合わないためです。日本の低単価保険歯科診療は国際水準から見れば異常であり、2009年時点での歯科疾患実態専門医になりたい、自費診療を主軸にしたいという歯科医師の多くに見られる志向性が、プライマリケアとしての歯科医療の役割を狭め、価値をおとしめていることを痛烈に批判した。『ブラック・ジャックは値引きしない』金子久章著(現代書林、2006年)