図❼ 造形後のフレーム図❿ シリコーンパテを使用した複製義歯作製図❽ アルジネート印象材を使用した複製義歯作製図⓫ 治療用義歯のデータ図❾ 作製された複製義歯図⓬ 複製義歯造形図⓭ 造形された複製義歯34メタルフレームを作製する方法である。埋没も鋳造も行わないのでタイムパフォーマンスがよいだけではなく、一度に何床も積層造形できるため、生産性も非常に高い。デメリットを挙げるとすれば、機材自体が非常に高額で、メタルパウダーもまだ需要が少ないため、安価で手に入らない点である。2.コピーデンチャー作製 複製義歯(コピーデンチャー)作製も、近年DXが進んでいる。以前はハイドロコロイド印象材と専用フラスコを使用して義歯の印象を採得し、そこに床用レジンを流し込むことで複製義歯を作製していた(図8)。非常に簡便に複製義歯を作製できる一方で、気泡が入り込みやすい、バリなどが発生する、精度が低いなどのデメリットがあった(図9)。 それらのデメリットを解決するために筆者が行っていたのが、シリコーン印象材を使用した複製義歯作製である(図10)。ハイドロコロイド印象材を用いるよりも非常に精度が高く、硬化後の変形も少ないため、すぐに床用レジンを流し込む必要がない。しかし、大量のシリコーン印象材を使用するので、材料費が高額になるデメリットがあった。 そこで採り入れたのがIOSである。複製したい義歯をIOSでスキャンすることでデータ化し(図11)、そのデータを元に3Dプリンターで造形を行う(図12)。これにより、高精度な複製義歯を簡単に作製可能となった。また、IOSだけではなく、CTのDICOMデ
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