PRD YEARBOOK 2025
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adbecf別冊 the Quintessence PRD YEARBOOK 2025テーション技術(Cognitive AIがフェイススキャンデー部位ごとに識別・解析され、補綴設計やインプラントのデジタルシミュレーションのみならず、矯正歯科治療や根管治療、あるいは自家歯牙移植などのあらゆる工程に反映させることができる(図1、2)。 そこで本稿では、RAYFaceを日常臨床に導入した症例を通じて、その臨床的有用性と科学的根拠について考察する。タを「分類〔classification〕」「検出〔detection〕」「領域分割〔segmentation〕」することで、補綴設計に必要な歯・歯肉・軟組織などの情報を抽出・整理する技術)によって(Intra Oral Scanner:IOS)とのデータマッチングに優図1 CTやフェイススキャナー、IOSなどで採得した、STLデータ、PLTデータ、DICOMデータを掛け合わせることにより、補綴装置やサージカルガイドのみならず、歯牙模型や顎骨模型をはじめとして、アイディア次第でさまざまなものがデジタルで製作できるようになる。図2a〜f 自家歯牙移植においても、術前に歯牙レプリカを3Dプリントすることでトライフィットすることができ、抜歯後の移植をスムーズに行うことができる。 こういったものも以前は外注して製作していたが、デジタルを組み合わせることで歯科医院での内製が可能になった。 デジタル歯科診療の進展により、補綴設計においても「顔貌との調和」を基盤とした審美的アプローチが臨床導入され、より視覚的な治療計画の立案が実現可能となってきた。 なかでもRAY 社が開発したRAYFace(RAY,Seoul,Korea,RAY JAPAN) は、0.5秒という高速かつ高精度なスキャン性能と、再現性の高いカラー映像に加え、CTや口腔内スキャナーれている点が特長である。さらに、取得データはAIによる5Dコンセプトと言われる、自動セグメンⅢ フェイススキャンによる補綴設計の今/安藤壮吾171171緒言

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