adbec:I YREGRUSRANMESLAUSIVLARODNALATNEDCISABおわりに図 7 a~e 根尖に生じた病変に対し,根尖外に溢出した根管充填材と汚染した根尖部の歯根端切除術および逆根管充填を行った症例.術前のパノラマエックス線写真(a)およびデンタルエック線写真(d).本症例では,根面に付着する歯根膜の挫滅を最小限に抑えたうえでの抜歯が可能であったため,抜歯のうえ口腔外で歯根端切除および逆根管充填を施行し(b, c),再植した.術後のデンタルエックス線写真(e).and Neck Tumours 4th ed.”24では記載がなくなっており,現在では,上顎洞の換気・排気の確保のために中鼻道からアプローチするESSを優先させることに,議論の余地はない. 歯性上顎洞炎の患者に対するわれわれ口腔外科と耳鼻咽喉科との連携については図 5に示したとおりである.歯性上顎洞炎において,最近30年で原因歯となる歯の状態が変化したこと,上顎洞粘膜の病理組織学的解明が進んだこと,耳鼻咽喉科のESSの導入,歯科でのCBCTの一般化や顕微鏡下歯科治療の普及などにより,本疾患の病態・診断・治療は激変した.一方で,いまだ旧態依然とした治療が行われていて,耳鼻咽喉科との連携がうまくとれていない症例も散見される.疾患概念を鑑みると,歯性上顎洞炎の治療成績を向上させるためには,口腔外科と耳鼻咽喉科の両者が連携して実施することが必要であると考える.謝辞 本稿の図を作画いただきました,兵庫医科大学 医学部歯科口腔外科学講座 富本康平先生に深謝いたします.歯性上顎洞炎に対する診断・治療の提言Chapter651 - 1
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