インプラント周囲炎を紐解く
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インプラント周囲炎の管理は複雑で、その予知性は低いと考えられている。さまざまな文献で異なる治療結果が報告されていることは、インプラント周囲炎を管理するための標準化されたプロトコルが欠如していることが原因だと考えられる。これまでの経験に基づく治療法によって、非外科治療および外科治療による治療結果が異なることがわかってきた。12章で議論されているように、インプラント周囲炎を管理するためのカギは、歯周炎を治癒させるための治療プロトコルを徹底的に理解することにあるかもしれない。しかしながら、インプラントのマクロおよびミクロデザインの特徴を考えると、天然歯に比べて、より厳密なインプラント表面の除染が必要であることを、十分理解していなればならない。これは、非外科治療では十分な治療結果が得られないと報告されている 1 つの理由であろう。一方で、外科治療では、より良好な結果が得られるようである。この点において、インプラントの埋入位置、骨欠損形態、角化粘膜の有無といった局所的な特徴を注意深く検査し、特定の治療法を適応することへの生物学的な妥当性を理解する必要がある。MANAGEMENT OF PERI-IMPLANTITIS. PART 2: A SIMPLIFIED DECISION-MAKING PROCESS訳:福場駿介13 章の要旨Alberto Monje/ Roberto Abundo インプラント周囲炎の管理  パート2:単純化された意思決定プロセスCHAPTER 13

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