予防最前線! 定期管理型歯科医院のつくりかた
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CHAPTER5 定期管理型歯科医院のスタッフとして求められる力量79 親子予防を推奨している筆者の医院では,開業当初,歯科衛生士が行う診療業務よりも歯科医師が担う業務が多くありました.しかし現在では,医院全体の診療業務の約9割が歯科衛生士によるものとなっています. 歯科衛生士の診療業務の大部分は,子どもや大人のメインテナンス,歯周治療に従事することです.これには,ユニットでのスケーリング・ルートプレーニングやTBI,PMTCなどの処置が含まれます.また,リスク評価や患者の記録のためのデータ管理も歯科衛生士の重要な役割です. 定期管理型歯科医院では,歯科衛生士の役割がさらに細分化されています.成人を中心に担▪定期管理型歯科医院における歯科衛生士の役割う蝕や歯周病予防,咬合育成を成功させるためには,日々のデータ収集と分析が重要.子どもの気持ちを考えながらわかりやすく説明する.当する歯科衛生士,乳幼児や小児を中心に担当する歯科衛生士,さらに最近では子どもたちの咬合育成を専門に担当する歯科衛生士も増えてきました. また,一般的な歯科医院と同様に,歯科医師の治療が円滑に進むよう専任でアシスタントにあたる歯科衛生士(ADH)もいますが,担当患者をもつ歯科衛生士がアシスタント業務を行うことは少なく,担当患者をもつ歯科衛生士は,空いている時間の多くを担当患者のデータ整理に費やしています. 新人の歯科衛生士や産休後などに担当患者が少ない歯科衛生士は,予防や口腔育成の重要性を地域住民や既存の患者に伝えるため,啓発活患者の生活環境,家族背景を考えるためには,保護者とのコミュニケーションが大切.歯科衛生士の役割52定期管理型歯科医院における

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