オーバーレイ修復 超入門オーバーレイという選択肢を増やそう! 本書はオーバーレイという選択肢を,初心者でも導入できるよう,なるべくわかりやすく解説している.オーバーレイは端的に言うと“咬合面はすべて覆っているが全周歯頸部まで削らない修復物”である(FigⅠ).「インレーでは対応できないがフルクラウンを入れるのは歯質を削除しすぎる…」,そんなときに役立つ選▼筆者の症例の一部(CHAPTER8より).10 開業から7年目,年々オーバーレイによる歯冠修復処置が増えており,フルクラウンにするという選択肢は,治療前にフルクラウンの状態でない限りほとんど選択肢にはあがってこなくなった.また窩洞が大きなケースも,開業当初はコンポジットレジン(以下,CR)による修復治療を積極的に行っていたが,現在ではアンレーや,オーバーレイといった間接接着修復治療を行うケースが多くなってきた.択肢である. しかし,大学でも習わないので,「聞いたことはあるけどよくわからない」,「雑誌やSNSで見たことがあるけど,どのような基準で治療をすればいいのかわからない…」,そういった読者は多いのではないだろうか? 実際,筆者もこの治療法を知ったのが約10年前,そこから徐々に勉強して取り組み,開業時(2018年)からは本格的に治療に取り入れている.修復治療のひとつとしてオーバーレイという選択肢を増やそう!
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