LOTを知る
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全顎的矯正LOT矯正を行わない図1 矯正診断の分かれ道. 前章まで骨格系を中心とした成人の矯正診断の流れについて簡単に解説してきた.具体的には,それは日常臨床のなかで咬合をつくりだす上下歯列を乗せている骨格系とその機能について,より理解を深めようということであった. ここからは,一般的矯正診断の流れをある程度ふまえたうえで,LOTの診断をどのように組み立てていくかを考えていきたい. 第1章の表1で述べたように,日々来院してくる患者のなかでいわゆる不正咬合のバックグラウンドをもつ人は多い.しかし,これらの患者すべてに矯正治療が適用できるわけではない.もし図1に示すような矯正治療へと至る道があるとしたら,臨床医に求められているのは,それぞれの分岐点で患者が分かれ道を選択するにあたっての的確なアドバイスであろう.はじめに1.矯正の適用とLOTの禁忌34第5章LOTの診断を考える(その1)

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