薬剤関連顎骨壊死
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ab柴原孝彦症例1 乳がん骨転移に対してARA休薬なしで MRONJの治療を行った症例初診時の状態薬剤関連顎骨壊死患 者 74歳,女性.主 訴 下顎右側小臼歯抜歯後の治癒不全.現病歴 約3か月前に5 │が破折のため,近在歯科で抜歯した.その後,抜歯窩の治癒不全をきたした.経過をみていたが排膿が止まらず,症状も改善しないため,当科紹介され来院した.原疾患 乳がん.服薬歴 骨転移,分子標的薬,抗腫瘍薬,抗エストロゲン薬.リスク因子 高用量ARA.図1  5 │抜歯前の画像.82ARA処方理由 多発性骨転移.ARA歴 ゾレドロネート(ゾメタⓇ)4mg,6か月間.その後,デノスマブ(ランマークⓇ)120mg,月1回,2年間に移行.生活歴 喫煙歴なし,飲酒歴なし,口腔衛生状態は良,義歯なし.画像所見 当該部の骨は吸収し,分離骨片が観察される.6 │までの骨髄炎様所見を確認.下顎管への交通はない(図2).臨床的症状 当該部の骨面露出,排膿を観察,下歯槽神経麻痺はない(図3).図2a, b 当科来院時のCT検査では,当該部の骨は吸収し,分離骨片が観察された.6 │までの骨髄炎様所見を確認.下顎管への交通はない.ステージ2と診断.6-1

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