ジャパニーズ エステティック デンティストリー 2025
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35THE JAPANESE JOURNAL OF ESTHETIC DENTISTRYISSUE 2025How to use zirconia for full mouth reconstruction小林恭之Felicita Dental Lab神奈川県横浜市中区不老町2-9-5 東陽ビル2FYusuke Ninomiya, DDSNino Dental OfficeTakayuki Kobayashi, RDTFelicita Dental Lab 歯列不正の患者の治療計画を検討する場合、矯正歯科治療の優位性は論を俟たない。矯正歯科治療を行うことで、審美性の獲得、補綴治療の回避が可能になり、これはMIの観点からも有用だと思われる。 しかし、臨床の現場では、本来であれば矯正歯科治療後に咬合調整や修復・補綴治療が必要であるにもかかわらず、矯正歯科治療のみで治療が終了し、病的な状態となってしまっている症例も散見する。 成人に対する歯科治療では、う蝕・欠損・歯周炎など、さまざまな病的要因を抱える複雑な症例に遭遇するが、筆者はそのような症例にこそ矯正歯科治療を行うことで良好なゴールへと導くことが可能であると考える。 また、補綴装置に関しても、筆者が卒業したころはメタルセラミックスが主流であったが、時代の変化とともにニケイ酸リチウムやジルコニアなどの高強度マテリアルが出現し、接着技術の向上によって低侵襲な治療が可能になってきた。これは患者・術者双方に多大な恩恵をもたらす。 今回は、先天性欠損をともなう重度歯周炎患者に対して矯正歯科治療を行い、最新のマテリアルを用いて補綴治療を行った症例を報告したい。二宮佑介Nino Dental Office東京都渋谷区神宮前4-17-16 エリキサ表参道2Fはじめに咬合再構成におけるジルコニアの応用How to use zirconia for full mouth reconstruction

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