19THE JAPANESE JOURNAL OF ESTHETIC DENTISTRYISSUE 2025A case in which full mouth rehabilitation was performed for a mandibular deviation case中村茂人デンタルクリニックアレーズ銀座東京都中央区銀座5-5-16 銀座テーラービル7FShigeru Nakamura, DDSDental Clinic AL'AISE GinzaKen Takahashi, RDTSmile Exchange 欠損や補綴修復歯が多い症例においては、下顎偏位をともなっていることが多い。成長期からの何らかの習癖、また、歯科治療の繰り返しにより歯列不正が生じた場合、その時期の最大咬頭嵌合位(Maximal Intercuspal Position、以下MIP)によって下顎頭もモデリング・リモデリングを繰り返し、咀嚼を優先した反応が生じ、結果、下顎偏位に陥ることがある。このような下顎偏位症例に対してフルマウスリハビリテーションを行う場合、水平的・垂直的下顎位の決定に困難をきたす。その理由として、個々の個性が存在し、崩壊の過程にそれぞれ違った物語が存在することが挙げられる。 今回、その患者の個性を見極めてフルマウスリハビリテーションを行ったことで、審美性・快適性において患者満足に至った1症例を報告する。高橋 健Smile Exchange神奈川県川崎市多摩区菅4-3-32 ベルヴィル302はじめに下顎偏位症例に対してフルマウスリハビリテーションを行った症例A case in which full mouth rehabilitation was performed for a mandibular deviation case
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