●頬側からアプローチする場合は、下顎の歯列が映り込まない程度に閉口させる。それにより頬の張りが低下し、意外に77遠心にレンズ部を回し込むことができる。●基本的には図22と併用することが多い。●咬合面や頬側からのスキャンが困難な場合は、咽頭方向からのスキャンが有効なことが多い。●初心者に多いが、IOSを深く挿入しすぎると嘔吐反射が出ることがあるため注意する。●IOSの被写界深度(ピントの合う距離:18~22mm)を理解したうえでスキャンする。●スキャン操作がしやすい患者さんの特徴は、口腔前庭にひろいスペースが確保できることである。●リトラクターなどの補助器具使用時のポイントは、口をやや閉じて口唇や頬の緊張を解くこと。そのため患者さんには絶えず声かけを行うとよい。●口腔内が乾燥しているとリトラクターなどが粘膜と密着してしまい、疼痛の原因となる。●スキャン前に患者さんによく含嗽させ、唾液などを排泄してもらい、直後に素早くスキャンを開始するのがよい。●舌側へのアプローチでは、カメラの被写界深度を理解したうえで、IOSの背面で舌を排除しスキャンする。●先だって口腔内の唾液を排除しておくのもポイント。●うまく操作すると舌側から遠心面までスキャン可能である。●嘔吐反射の強い患者さんでは不可能。●遠心面へのアプローチでは、図23と同様に口をやや閉口させて頬の緊張を解き、遠心に回し込むようにしてIOSを動かす。60 開口量の少ないケースや頬の張りが強いケースなどは、スキャンが難しいとされています。治療用・口腔衛生指導用に関係なくスキャン時のポイントがありますので、おさえておきましょう(図22~27)。図22 77遠心のアプローチ❶図24 77舌側から遠心にかけてのアプローチ図23 77遠心のアプローチ❷図25 リトラクター装着時の操作ポイント3. スキャンの難所
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