ガミースマイル
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症例にみるガミースマイルの診断と治療 本症例では,受動的萌出不全を要因とするガミースマイルを歯肉切除を行い改善した.患者が若年者であったため,永久歯列完成後に矯正歯科治療を行い,その後に歯肉切除を行ってもよかったが,友人に指摘されることもあり早期の改善を本人,両親ともに希望された. 術後の経過は良好で,4年経過しても歯肉の後戻りは認められない.また,歯肉切除を行っていない犬歯の歯冠長も適切になっている.図1i プロットした点に沿って歯肉切除を行う.犬歯は萌出途中であるため,歯肉切除は行わない.図1j 術後3か月.歯肉は安定し,適切な歯冠長となっている.k-1図1k-1,k-2 術前(k-1)と術後6か月(k-2)のスマイルの比較.ガミースマイルは改善され,良好なスマイルが獲得されている.図1l 歯肉は安定し,臨床的歯冠長は維持されている.両側犬歯の歯肉切除は行っていないが,受動的萌出不全は起こっておらず,適切な歯冠長となっている.追加の治療は行っていない.術前・術後の比較術後4年k-2ij85第5章症例1のまとめ

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