な~みんのSRP”あるある“お悩み解決講座
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Chapter 5 X線写真とプローブを活用した歯根面の診査25gの力歯石a:25gの力で歯根面に沿って挿入図❶a〜c プローブを挿入する力と歯石がある場合の注意点歯肉を離すb:歯石が障害になり、ポケット底部に達していないc:プローブで歯肉を根面から離し、歯石を越えてポケット底部まで到達している SRPを行っても歯周ポケットが改善しないとき、歯周ポケット内に根面のざらつきや段差を感じ、それが歯石の残存なのか歯根形態によるものなのかがわからずに、どこまで器具を挿入すべきか、迷うことがよくあります。本項では、そのような場合の解決策を解説します。 まず、ポケット底部がどこにあるのかをプローブを用いて確認します(図1)。その際、図1cのようにプローブで歯肉を根面から離し、歯石を乗り越えてポケット底部まで到達させます1)。プローブがポケット底部にしっかりと届いているかどうかは、デンタルX線写真も確認しながら行います(図2)2)。 外縁上皮(辺縁歯肉)の炎症が改善しても、内縁上皮には炎症があるほうが器具の操作性がよく、ポケット底部まで届きやすいため、歯石を除去しやすいです。一方、内縁上皮の炎症が改善し、歯肉が硬く引き締まっている状態では、ポケット底部を探知しにくく、器具が届きにくいため時間がかかります。そのような場合には、麻酔を使用してSRPを行うことがあります。110炎症の状態を見るポケット底部の歯石を取り残さないコツは?01

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