悩めるエンド難症例 診断のポイントとその対応
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23▶適切な位置づけによる撮影が重要根分岐部病変囲橈性骨欠損歯槽頂線と歯槽硬線の直角性の喪失根尖病変歯根膜腔の拡大 読影の基本となるのは上記5項目であるが,得られた画像に読影すべき線が明瞭に表現されているかどうかが問題となる.デンタルエックス線撮影では,主線の方向によって画像がまったく違ったものになり,同じ日に同じ部位を撮影したとしても,時に根尖部透過像が不鮮明な画像となってしまうことがある(図4).つまり,撮影の仕方しだいで得られる情報量に大きな差が出てしまうのである.a:正方線で撮影b:偏心撮影になってしまうと…図4a,b 同日に撮影した2枚のデンタルエックス線画像.正方線で撮影されたaにはさまざまな病態を表す多くの情報が詰まっている.一方,偏心で撮影されたbでは病態を正確に把握することができない画像になってしまっている.CHAPTERⅡ 診断の誤りに起因するもの(2) 歯内療法の診断を行うための適切なデンタル撮影ができているか?

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