b図2a、b 唇側・頬側の床辺縁に隙間があると水・唾液等の液体や空気が侵入して吸着しないので(bの左:斜線部は隙間を表す)、床辺縁にて可動粘膜をわずかに押し広げて封鎖する(bの右)。2下顎総義歯吸着のために必要な条件は? 図1 下顎総義歯を口腔粘膜で全周辺縁封鎖する。a16④後縁①唇側・頬側③舌側後方②舌側前方①唇側・頬側:粘膜による封鎖②舌側前方:舌下ヒダ部による封鎖③舌側後方:舌の横腹による密着封鎖④後縁の封鎖: ・その1 レトロモラーパッド後縁の接触封鎖 ・その2 舌と頬粘膜による封鎖はじめに唇側・頬側:頬側と唇側の粘膜による封鎖─総義歯辺縁および顎堤粘膜に求められる形態─縁封鎖している床縁のどこか1ヵ所からでも空気が漏れれば、吸着は達成されない。図1に下顎総義歯吸着のメカニズムを示す。義歯床全周の辺縁封鎖は以下の4つの部分に分類される1、2。Part2 下顎総義歯の吸着を達成するために:ステップで解説執筆:永田一樹 下顎総義歯の吸着を達成するために重要なことは、義歯床全周を粘膜で辺縁封鎖することである。しかし、辺 義歯床の唇側面と頬側面はそれぞれ下唇と頬粘膜に接し、義歯床の粘膜面が顎堤粘膜に接して封鎖が完成する(図2)。下顎総義歯吸着のメカニズム唇側・頰側の粘膜による封鎖
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