PRD YEARBOOK 2024
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ab切開線歯槽骨頂水平マットレス縫合吸収性メンブレンCTG移植材料図4 冠状断面と頬側面観のシェーマ。(a)術前および(b)術後。別冊the Quintessence PRD YEARBOOK 2024歯周病学I/Ogawa Y et al結果考察21Health Impact Profile-14(OHIP-14;日本版)を用いて、患者の口腔健康関連QoLレベルを評価した16, 17。簡潔にはOHIP-14は0~4点(最高点:56点)で評価される14の質問から構成され、点数が低いほど口腔健康関連QoLが悪いことを示す。さらに、患者の審美的関心と咀嚼機能を、ベースライン時と術後1年後に、それぞれ5段階のリッカート尺度で評価した。気にならない(4点)、少し気になる(3点)、気になる(2点)、明らかに気になる(1点)、非常に気になる(0点)。 歯周病検査は、歯周ポケットが全体的に減少し、CALは著明に増加した(表1)。さらにクリニカルアタッチメントゲインを伴う歯槽骨縁上歯周組織再建が達成された(表2)。歯肉退縮はRT2、審美評価(PES)はスコア3に、歯間乳頭の評価(PPI)はスコア2に、OHIP-14は術後1、2年ともにスコア44に改善した(表3)。X線写真の術後1、2年の結果も安定しており、若干の骨移植材料の吸収が観察された。 本症例報告では、審美的な歯槽骨縁上歯周組織再建を達成するためのアプローチを提案した。術後2年の時点で臨床的パラメータに有意な改善を示した。さらにこのテクニックは審美性や咀嚼機能のような患者のQoLの改善に寄与する。 Non-Incised Papilla Surgical Approach(以下NIPSA)のオリジナルの手術デザイン18, 19では、頬側

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