イノベーション・オブ・ラミネートベニア
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309ミックを用いた天然歯との調和を追求してきた筆者も、症例によっては少ない削除量で明るいシェードが得られるジルコニアを選択する機会が増えてきた。このような、とても白い歯を希望される患者においては、昨今普及が進んでいる混合積層型のジルコニアディスクの適度な不透明性と、グラデーションは利便性が高い。 上顎前歯部に関しては、アライナーを用いてある程度の排列と歯頚レベルの調整を図ったが、₃₂部では歯の矯正的圧下のみでは対応しきれなかったため、3Dプリンターで製作されたサージカルガイドを用いて外科的に、エナメル質内に歯肉側フィニッシュラインを設定できる範囲内で歯冠長延長術を行った(Fig99)。その後歯肉の回復を待ち、支台歯形成を行った際の状況をFig100に示す。₁₁はクラウンの再治療であり、₃₂部と₂₃部にショートラップの形成を行った。₁にはもともと捻転があったため、遠心部のフィニッシュラインをFig97 下顎ラミネートベニア装着時。Fig98 最終修復装置であるジルコニアラミネートベニア接着操作においても、ボンデッドワイヤーを撤去することなく治療を進めることができた。Short Wrap Design Laminate Veneer:下顎ラミネートベニア装着時The Classifications of Anterior Laminate Veneer Tooth Preparation and Clinical Cases of Digitalized Veneers

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