基本から学び直すインプラント補綴
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15Lesson1 アバットメントと上部構造 内部連結機構の1つであるが、アバットメント連結部であるインプラント体内部に一定のテーパーが付与されており、スクリューを締め込んでいくことでアバットメントがテーパー部全面に密着し、マイクロギャップが生じにくく、すぐれた封鎖性を確保できる(図1-9)。 一方、この特徴によりアバットメントの着脱が困難となったり、大きな側方力が加わった場合にインプラント体自体の破折を生じることもある(図1-10)。図1-9 アバットメント連結部であるインプラント体内部に一定のテーパーが付与されており、マイクロギャップが生じにくく、すぐれた封鎖性を有している。図1-10 アバットメントあるいは上部構造に加わった側方力(矢印)に対する抵抗部位(赤線)は各連結機構で異なる。エクスターナル・バットジョイントインターナル・バットジョイント これらアバットメント連結機構のうち、バットジョイントタイプではアバットメントの外径をインプラントの直径よりわずかに小さくすることが可能である(プラットフォームスイッチングまたはプラットフォームシフティングとよぶ)(図1-11、1-12)。プラットフォームスイッチングはマイクロギャップが生じる部位を内側化し、インプラント周囲骨の骨吸収を防ぐことを目的としている。なお、テーパージョイントタイプもプラットフォームスイッチング構造をとっている。インターナル・テーパージョイントインターナル・テーパージョイント連結機構の種類による側方力の抵抗インターナル・テーパー(コニカル)ジョイント(内部テーパー型連結機構)プラットフォームスイッチング

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