インプラント周囲炎ゼロコンセプト
1/8

acebdfhig図9g~i g:粘膜の状態の炎症はかなり改善されたが、サイナストラクトは依然として存在。h:インプラント周囲に対して再生療法を行うことに決定。フィクスチャーキャップに交換して粘膜による閉鎖を図る。i:3日後には粘膜が閉鎖された。粘膜が完全閉鎖してから行ったSubmerged type症例(図9a〜u)図9a、b 79歳女性、特記事項なし。定期的メインテナンス中。a:4に違和感があるとのことで来院。サイナストラクトを認めた。b:デンタルX線写真で4骨吸収を認めた。図9c、d 上部構造を外して粘膜の状態、プラークの付着を確認。図9e、f アクロマイシンの過飽和液を2分間塗布後洗浄、ヒーリングキャップに交換。分けの切開を行う。この切り分けの切開は舌側の骨壁を目指して行う。これにより肉芽組織と上皮側の組織に切り分けることができる。骨欠損内の肉芽組織は上皮側との切り分けの切開、そして骨壁に沿ったメスによる切開によって、切り分けることができる。これによって、炎症性の肉芽組織は一塊として取り除くことができる。その後、超音波器具(ピエゾなど)やレーザーなどによって骨面から軟組織を適切に剥がす。しかる後に小さな手用器具を用いて骨欠損に取り残された軟組織の残りを取り除くことで、新鮮な骨面を裸出することができる。骨欠損の骨面上の軟組織を徹底的に取り除き、インプラント表面を裸出した後にインプラント体の除染を行う(図9)。 インプラント体表面の除染を行った後、インプラント周囲の骨欠損に対し再生処置を行う。多くの場合、インプラント周囲骨欠損に骨移植を行う。EMDの併用はいくつかの文献によって有効であることが示されている。一方で、メンブレンの使用に関してはその有効性は確認されていない。しかしながら、インプラント周囲骨欠損に対する再生療法がGBRと同様の術式であることを考えると、GBRとCHAPTER 2 インプラント周囲炎の再生プロトコル140

元のページ  ../index.html#1

このブックを見る