口腔機能障害のリハビリテーション臨床マニュアル
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33.142.332.925.133.443.449.549.742.940.034.625.6治療開始時(2020年1月),歯列狭窄の改善・舌房の確保のため,上下顎に可撤式緩徐拡大装置を装着した.治療開始後6か月時(2020年7月).下顎左側偏位の改善と歯列の拡大が認められる.上顎歯列の拡大によって,下顎が前方移動(下顎後退が改善)し,オーバージェットが減少した.実際の拡大量は部位によって異なるものの,臼歯部で1.1〜1.7mmとなっている.初診時(2019年11月)と治療開始後6か月時(2020年7月)の模型の比較.治療前の模型所見では臼歯関係AngleⅠ級,上顎歯列弓はV字型,下顎歯列弓はボックス型であり,上下顎歯列弓幅径の狭小をやや認める.拡大期間は6か月,数値は犬歯は両側尖頭間,臼歯部は両側中央窩間の距離を示す(mm).実際の拡大量は部位によって異なるものの臼歯部では1.1〜1.7mmであった.初診時治療開始から7か月時(2020年8月)の拡大後の気道計測.初診時に比べ,気道最小断面積が65.8mm2から150.4mm2と広くなっている.歯列の拡大量自体は大きくはないが,患者は「以前は口の中が狭く舌を置くスペースがなかったが,舌の置き場ができて楽になった」とのことだった.AHIも8.17から3.19と正常値に改善した.治療開始後6か月時48.248.441.438.4249治療経過

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