アドバイス図⑤-1 単純縫合を行う。歯間乳頭から約3mmに刺入することをイメージする。3mmより短いと縫合時または術後腫脹で歯肉が裂開するおそれがある。図⑤-4 口蓋側も同じ要領で針の刺入を行っていく。フラップの断端から3mm以上離した部位に刺入する。図⑤-7 針が頬側へ帰ってきたら、ノット(結び目)を作る。縫合糸の間に持針器を配置し写真上部の縫合糸を下方向に回転させるように持針器に巻きつける。図⑤-10 続いて縫合糸の間に持針器を配置し、最初と逆の動きを行うことでノットが完成する。同様の単純縫合を各歯間部に行った。82図⑤-2 刺入はフラップに対して垂直に行うことを意識する。図⑤-5 口蓋側のフラップはアクセスしにくいが、針のカーブを活かして回転させるように刺入するとフラップに対して垂直の刺入を行うことができる。図⑤-8 〔筆者(牛窪)は2‐1の縫合を好む〕2回巻きつけた後は、写真下の縫合糸の断端をつかむ。図⑤-11 糸がねじれて無理に縫合している例。ノットがうまく作れず、縫合糸がよじれた状態。きちんとしたノットが作れない場合は、一度ノットを解いて縫合を最初から行う。図⑤-3 頬側の刺入が終わったら、口蓋側へ移動する。下部鼓形空隙を通す際は、針先から通さず、針の後ろから通していく。図⑤-6 頬側へ針を戻す際は、下部固形空隙を針の後ろから通して、針先を痛めないように配慮する。図⑤-9 もともと写真上にあった縫合糸は下方向に、写真下にあった縫合糸は上方向に移動している。きちんとしたノットが形成されているのがわかる。図⑤-12 後方臼歯の遠心のディスタルウェッジ部分も単純縫合を行っている。一番縫いにくい場所でもあり、マットレス縫合などを行ってもよいであろう。⑤ 押さえておきたい 縫合のポイントと注意点×
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