インプラント YEARBOOK 2021
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ネオス・ジャパン株式会社ネオス・ジャパン株式会社● はじめに まず,筆者がネオスインプラントを使用するようになった契機についてお話したい.以前より,抜歯後即時埋入症例においては初期固定の良さとフィクスチャー‐アバットメントジョイント部の骨吸収の少なさから,ノーベル・バイオケア社のブローネマルクシステムMkⅣを用いて治療を行ってきたが販売中止となってしまったため,筆者はこれに代わるインプラントシステムを探していた.検討した結果,ブローネマルクシステムMkⅣの開発者の一人であるFredrik Engman氏が開発したネオスインプラントが最適であると判断した.ブローネマルクシステムMkⅣと同じ高い初期固定を得られるダブルスレッドであることが採用の決め手となった(図1). これに加えて,マグネシウムを利用した高い親水性,NeoLocコネクションにより回転運動を最小限にできる,ガラス容器に保存されているためにカーボン付着防止されていることなどが特長として挙げられる. 今回は 前歯部の抜歯後即時埋入症例にネオスインプラントシステムを用いて治療した臨床を2症例供覧いただきたい.図1 スウェーデンに出向いて直接Fredrik Engman氏とディスカッションを行い,ネオスインプラントの導入を決めた.現在の彼はネオス社のCTOを務めている.元々は技術者であったためか,経営第一主義でないことに好感を抱いた.インプラント抜歯後即時埋入による上顎前歯部審美修復治療松川 敏久 Toshihisa Matsukawa奈良県橿原市開業:松川歯科医院日本口腔インプラント学会,日本臨床歯科学会大阪支部相談役,日本顕微鏡歯科学会評議委員,SMILE Technique for Neoss, Mentor,ノーベル・バイオケアインストラクター,ストローマンインプラントインストラクター255255

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