Prologue 臨床医としての出発点図1 当時の九州歯科大学口腔病理学教室主任教授・上野正康先生からいただいた病理組織標本のスライド.「下川先生 124回根管治療」と書いてあった.ファイルが到達している部位よりも,根尖側の黄色で囲んだ部分に感染した歯髄組織が残存している.▶筆者(下川)の実父が行った根管治療と上野正康先生(当時:九州歯科大学主任教授)の見解(図1,2)図2a 同じく上野教授からいただいたスライド.「下川先生 68回根管治療」と書いてあった.ファイルで2根管を適切に拡大できているように思えた.図2b このような複根管歯では,根尖側の合流部に残存した歯髄組織をファイルだけで取り除くことは不可能であることがわかる.図2c 図2bのデンタルエックス線画像のイメージ(エックス線の症例は病理組織標本とは別症例).13
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