長期経過症例から紐解く根尖病変と骨縁下欠損
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▶エンド由来の根分岐部病変②:12年経過症例(図6,7)図6a 初診時.₆近遠心根から根分岐部にかけて著明な骨透過像が認められた.₅は歯根破折が疑われた.図6b 4年後(2001.1.12).₆には根管治療を行ったが,近心根の根管は閉鎖していた.遠心根にパーフォレーションが存在していた.透過像は縮小しており,とくに根分岐部で著明である.咬合には十分に配慮してある .図6c 12年後(2009.11.4).初診より10年後に₆遠心根はパーフォレーション部からの炎症が再燃した.ヘミセクションを行い,インプラントを埋入した.改めて近心根の再根管治療を行ったところ,今回は2根とも根尖まで穿通させることができた.図7a,b CT画像においても₆近心根周囲の骨梁の回復が認められる(2009. 7.21).図6,7 大臼歯部の根分岐部に咬合支持の過重負担がかかりやすいことが,エンド病変の炎症の波及部位が分岐部へ偏っていく要因として考えられる.1997.1.8(初診時)1997.1.91997.6.261997.9.251998.1.191999.8.262000.7.312001.1.122004.2.242007.4.202009.11.4ab292

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