歯科医師・歯科技工士のための最新ラミネートベニア ─現在の到達点─
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1113-1:耐火模型法編図12は探針を使って支台の切端やマージンなどに注意しながら耐火模型材の注入をしているところである。4)耐火模型の取り外し ロッキングアームを外してエジェクターベースの厚い凸部側をダイトレー底面に押し当てて、金属製のトレーごと取り外す。この時点から金属製のトレーは不要となるので、2)で述べたようにポリエチレンフィルムをはがして分離してよい。シリコーン印象自体は比較的フレキシブルになっており、硬化した耐火模型に無理な力をかけることなく印象材から撤去することができる(図13)。注意点として、先に隣在歯石膏模型のほうを外してから耐火模型のほうを撤去する。そうすることにより、不慮の破損などが起きにくい。5)耐火模型の分割 図14にセパレートディスクで耐火模型を分割している様子を示す。分割は必ず基底面側から行い、隣接面コン耐火模型の取り外し図13 エジェクターベースの厚い凸部を使って模型全体を外したら、まず隣接側の石膏模型を撤去する。次いで耐火模型を取り外す。この状態では印象材がフレキシブルなので耐火模型の破損が起こりにくい。耐火模型材の注入図10 残存歯隣接面の石膏部分には、耐火模型材との分離剤としてワセリンを塗布する。図11 インジェクションタイプのシリコーン印象材表面に界面活性剤(ノリタケ ワックスクリーナー,クラレノリタケデンタル,モリタ)を噴霧しているところ。のちに注入する耐火模型材との濡れ性を上げて気泡の混入を予防する。図12 探針を使って切端やマージン部など気泡が入りやすい箇所から耐火模型材を注入する。耐火模型の分割図14 セパレートディスク(カットマンⅡ-Eタイプ,山八歯材工業)で耐火模型を分割する。分割は模型の底面側から行う。隣接面コンタクト手前でディスクの使用をやめ、最後は手指で折る要領で分割する。図15 分割して粗造になった隣接面コンタクト付近は、マージンを損傷しないようにカーボランダムポイント(マニー カーボランダムポイント,マニー,モリタ)で軽くならす。図16 ダイトレー内で隣接の石膏と接する面はカーボランダムポイントで平坦に削っておく。耐火模型材の硬化時膨張による干渉をなくすためである。

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