PRD YEARBOOK 2020
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別冊the Quintessence PRD YEARBOOK 2020外科I/Urban IA et al材料および方法Materials and Methods ストリップジンジバルグラフトとXCMの併用療法を受けた本臨床研究に参加した患者には、組織学的解析の必要性について、以前の報告と同様にしてインフォームドコンセントがとられた3。インフォームドコンセントにより10名の患者が参加に賛同した。本臨床研究はSzeged大学(ハンガリー)から承認を得ている。同一の口腔外科医(IU)がすべての患者の治療を行った。少なくとも6ヵ月の治癒期間後、歯肉歯槽粘膜境より歯冠側から、歯肉移植片とXCMを設置した部位を含め歯冠根尖方向に少量の軟組織の生検(幅1.5mm)を移植部位から採取した(図1)。参考用として口蓋から、一般的なストリップグラフト治療で用いる自家遊離歯肉移植片の生検サンプルも採取した。 生検サンプルは4%パラホルムアルデヒドで一晩固定し、その後組織染色に使用するまで、エタノールの脱水系列で脱水を行った。サンプルはさらにMicrom STP 120 Spin Tissue Processor(ThermoScientic)を用いて処理し、パラフィン包埋ののち、7μmの厚さで長軸方向に薄切し染色を行った。通常の染色プロトコールに従って、ヘマトキシリンエオジン(H&E)染色、Herovici染色、ならびに蛍光免疫染色が行われた。再生組織の特徴を詳細に検索するため、H&E染色は組織形態の観察に、Herovici染色は成熟コラーゲンの検出に、蛍光免疫染色は異なるケラチンタンパク(10、14、6)の検出に使用された。 蛍光免疫染色に関して、スライドは最初に脱パラ図1 (f、g)設置されたストリップジンジバルグラフトとコラーゲンマトリックスの唇側および咬合面観。fg図1 (h、i)再建された口腔前庭と角化組織の唇側および咬合面観。ペリオドンタルプローブは、組織サンプルの採取部位を示す。これにはストリップジンジバルグラフトとコラーゲンマトリックスが移植された領域が含まれる。hi65

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