イラストで学ぶ エンドのバイオロジー
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31主要な免疫戦士自然免疫好中球“特攻隊”白血球の50~70%を占める武器:加水分解酵素(顆粒のなかに含まれる)活性酸素(細胞のDNAを傷つける)寿命:1~2日(短命)能力:遊走能 (炎症部位へいち早く駆けつける)貪食能 (主に細菌を貪食,討ち死にして膿球となる)性格:フットワークは軽いが,死ぬときに活性酸素などをまき散らすので,正常細胞にも迷惑をかけることがある自然免疫マクロファージ(MΦ)白血球のなかでもっとも大きい寿命:1か月~1年(長命)能力:貪食能(好中球では食べきれなかった異物も体内に取り込み,消化) 抗原提示能(指名手配書作成,完全に消化できないものを小さくしリンパ球に情報提示)・存在部位によって名前を変える(血管内では単球)・Tリンパ球の合図で融合すると, 破骨細胞となる“掃除屋・情報屋”獲得免疫Tリンパ球(T細胞)“必殺仕事人”胸腺(Thymus)で教育を受けた超スーパーエリートキラーT細胞:「細胞殺傷タンパク質(パーフォリンなど )」をふりかけて攻撃(主にウイルス感染した細胞を標的とする)ヘルパーT細胞:抗原の情報を受け取り,他の細胞の働きを助ける(キラーTの分化やB細胞の抗体産生の補助など)Treg(Tレグ)細胞(regulatory T cell):指令官――免疫のブレーキ,恒常性の維持制御性獲得免疫Bリンパ球(B細胞)骨髄(Bone Marrow)で分化抗原に出合うと分裂・増殖して,攻撃担当細胞(形質細胞)と記憶担当細胞(記憶細胞)とに分かれる形質細胞:抗体(ミサイル)を産生・放出し,抗原を中和したり,マクロファージが食べやすいようにしたりする記憶細胞:抗原を記憶し,次回以降迅速に対応できるように備える“スナイパー”図6 免疫戦士主要メンバーのプロフィール

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