骨増生テクニック&骨補填材料国内トレンド
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巻頭特別企画 骨増生テクニック&骨補填材料20202厚生労働省認可骨補填材料1インプラント適応骨補填材料1)炭酸アパタイトサイトランス グラニュール 世界で初めて精製された、合成炭酸アパタイト移植材15。気孔率は低い(非公表)が、マクロファージによる貪食を受け、骨新生にともない徐々に自家骨へと置き換わる骨補填材料であり、顆粒径300~600μmのサイトランス グラニュールS(0.25g、0.5g)と、顆粒径600~1000μmのサイトランス グラニュールM(0.25g、0.5g、2.0g)とがある。1シリンジずつ購入、使用する。圧縮強度は非公表ながら、一般的に使用されている骨補填材料の約3~5倍とされ、吸収期間はβ-TCPよりも長い約12~24ヵ月となっている。 やや緩徐な吸収と新生骨への置換が期待できることから、サイナスフロアエレベーション、リッジプリザベーションに加えて、吸収性骨補填材料のあまり使用されないリッジオグメンテーションにも効果が期待できる。2)リン酸オクタカルシウムボナーク 2019年5月19日にインプラント適応骨補填材料として厚生労働省の薬事承認を受けた、リン酸オクタカルシウムフォスフェート(OCP:Ca8H2(PO4)6・5H2O)と医療用コラーゲン(NMP コラーゲン PS:日本ハム)から成る、スポンジ状の新しい多孔質骨補填材料16。直径9mm、厚さ1.5mmのディスク状と、直径9mm、厚さ10mmのロッド状の2種類の形状がある。取り扱いについてはリフィットデンタルと同様であると想定され、サイナスフロアエレベーション、リッジプリザベーションに有効と思われる。今後のさまざまな臨床応用が期待される。2インプラント部分適応骨補填材料ハイドロキシアパタイト(HA)ネオボーン(歯科用) 2010年に販売が開始された第二世代HAであり、直径150μm前後の多数の気孔同士が、直径平均40μmの大きな気孔間連通部により、骨補填材料全体にわたって気孔がつながった三次元連通気孔構造を有している。気孔率72~78%にもかかわらず、12~18MPaと高い圧縮強さを有する。500~1000μm、1000~2000μmの2種類の顆粒径が提供されている。イン画像:東洋紡提供。2020年5月末現在未発売。画像:ジーシー提供。画像:Aimedic MMT提供。18

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