GPのエンド,専門医のエンド
5/6

92仮封Fig4-16a キャビットを米粒大の大きさに取り,根管充填用のプラガーを用いて,まず根管口まで充填する.Fig4-16c 根管口と髄床底の仮封が完了したら,仮封材面を平らに整える.このときに表面に凹凸があるとその部分が死腔になりやすいので注意する.Fig4-16b 大きく一塊にて仮封すると死腔ができる可能性が高いため避けたほうが良い.Fig4-16d つぎに上部のアクセス内を積層で充填していく.積層を意識して充填していくことがポイントである.セメントで満たしてしまうと,次回治療時,その除去に時間を要することから,グラスアイオノマーセメント単体での使用は稀です.③酸化亜鉛ユージノールセメント 酸化亜鉛ユージノールセメントと聞いて思いつくことは,「抗菌性」「練和する」「レジンの重合阻害」ではないでしょうか.確かに臨床上「抗菌性」は有利ですが,そのほかの不利益のほうが多いため筆者は使用しません. とくに「練和」は術者自身の練和操作に時間が取られるなどがデメリットとなることや,硬化までに時間を要すること,レジンにて支台築造を行う際に仮封材が残存しているとレジンの重合阻害を起こし漏洩へと繋がってしまう危険性があるため,その使用は推奨できません.4.仮封の方法 1978年のWebber32の文献では仮封材は最低3~4mmの厚さが必要と提唱されています.このことから髄床底より上部のアクセスの深さは最低でも4〜5mmはなくてはなりません. また仮封材の充填方法は,根管口直下まで貼薬剤または根管充填材がある場合,その直上からスペースを与えることなく仮封材を充填していきます.

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る