歯周再生療法を成功させるテクニックとストラテジー
6/16

abCHAPTER 3 歯周再生療法のテクニカルポイントpapilla preservation technique- palatal U-shape (PPT-PU)FIG 15a 各歯間部の口蓋側にU字切開を加えた.FIG 15b 歯冠を有する天然歯であったが,下部鼓形空隙が広く,剥離した乳頭を唇側に翻転できた.→治療経過はCHAPTER 5 CASE 6を参照93【3】papilla preservation technique - palatal U-shape(PPT-PU)(FIG 11c, 15) PPT-PUとは,Takei H(1985)8が報告した骨移植のためにデザインした歯間乳頭保存術である.基本的には,【2】V-shape(PPT-PV)と大きな違いはないが,歯間鼓形空隙が狭い場合はV-shape,歯間鼓形空隙が広い場合や支台歯形成済みの歯の場合はこのU-shape (PPT-PU)を用いることが多い.U-shapeのほうが比較的縫合が容易である. 口蓋側からのアプローチは,縫合部から歯肉の壊死が生じた場合でも,歯間乳頭部の陥没が生じることが少ないと感じている.PPT-PUの適応症①上顎前歯部あるいは小臼歯の歯間部の骨欠損部に応用する.②歯間乳頭の幅が2mm以上,歯間鼓形空隙が大きい,あるいは支台歯形成済みの歯に応用する.③口蓋側に骨欠損が広がっている場合は,唇側からのアプローチ(PPT-B)あるいはSPPTのほうがよい.

元のページ  ../index.html#6

このブックを見る