進化する口腔内スキャナー完全ガイド 20202021
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Case Presentation83①TRIOS 3 ②CEREC Primescan ネットワーク対応のIOSなど模型が存在しないケースにおいて,正確でないデータは受け取り側にとって大きなストレスとなる.チェアサイド型においても院内技工士と連携するケースは同様である.口腔内直接光学印象において注意すべき要点はマージンラインの位置,歯肉出血,唾液,マージンラインの明示の4点である.◆歯肉マージンライン 歯肉縁上マージンが基本原則である.前歯部などの審美領域に関しては歯肉縁,もしくは接着を考慮すると深くても歯肉縁下0.5mmくらいまでが望まし図7 形成の違いによる内面適合性.適合不良の原因はほぼ我々歯科医師にあると思ってよい.機械に合わせた形成が今後必要となってくる.図8 破折防止のため鋭端部は最小厚みが大きく設定される.結果,修復物に穴が・・・.修復物の不良はほぼ我々歯科医師の形成に原因がある.図9 支台歯を研磨ポイントで丸めて「角」をなくしているところ.応力集中の回避にもつながる.ライカマイクロスコープ動画より切り出し.図10 内側性窩洞の形成条件.合着とは違い接着性修復である.CAD/CAMに絶対禁忌の「角」が多くできやすいので注意.特にボックス形態ではなく窩底から移行的にすることが必要.図11 金属合着型形成とセラミック接着型形成の比較.引っ張り応力を圧縮応力に変換するような丸みを帯びた形成が必要.合着のリテンションとフリクションは不要.図12 接着を行うこと,光学印象を行うこと,生物学的幅径を保護することを考慮して歯肉縁下0.5mm程度の縁下マージンにとどめておく必要がある.旧補綴物により縁下に設定せざるを得ないことも多々ある.

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