Case Presentation65CEREC Primescan 図3 Omnicamでは，トライアンギュレーション（三角測量）で，測定時に影になる部分があり，計測部位に届かせるためカメラを傾ける必要がある．Primescanでは，5°～85° まで撮影可能，カメラを傾けなくてもフィールドに入っていれば，データを撮れる．図4 Primescanのカメラの構造．特徴的なのは焦点レンズが高速で前後に動きディープスキャンを可能にする．スマート・ピクセルセンサーにより得たデータを，内蔵プロセッサーの演算により必要な情報のみをフィルターして本体PCへ送られ，超高速コントラストアナライシスより，高精度な3Dデータを獲得できる．図5 Primescanの3Dピクセルのコントラスト測定には1ピクセル同士の比較を行い決定するので高精度．従来のIOSでは，2ピクセルを1個分とし4ピクセルで実際の3Dピクセルを表現するので同じデータ量だと4倍粗くなる．り15億を超えるコントラストアナライシスを行うことにより，1秒あたり1億以上の有効な高品質コントラスト値を算出する（図4）． また，従来のIOSでは，ピクセルとピクセルのコントラスト比較をする構造のため，少なくとも2ピクセル，通常はそれ以上のピクセルから深度値を算出するが，対照的にPrimescanではコントラストを単一ピクセルで高頻度の測定をするので，個々の鮮明なピクセルの3Dポジションが決定され，鮮明さに優れた多くのデータが得られるようになっている（図5）． カメラには新しくダイナミックレンズが内蔵され，遠近に高速で動くことで，被写界深度の範囲で焦点を動かしてスキャニングを行う．このダイナミック・ディープスキャンにより膨大な量のデータと深さ20mmまでのシャープネスなキャプチャが可能になった． このようにPrimescanの広い撮影フィールドは，そのビュー内にあるすべてをキャプチャし，ダイナミック・ディープスキャンにより優れた精度のデータを獲得できる構成になっている．そのため，大きくカメラ本体をチルトさせる必要がなく，大きさを感じさせない理由になっている． カメラにはさらにプロセッサーが内蔵されており，たんに画像のデータを本体のPCに送るのではなく，一旦この内蔵プロセッサーでインテリジェント処理を行い，膨大な量のデータから必要な部分だけを取り込むため，ソフトウェアは処理に必要な精確なデータのみを入手することができるようになっているのも，今までのOmnicamや他社のIOSとの大きな違いである．Primescanのその他の変更点 その他カメラの変更点は，従来の本体のホールド置き型のヒーターがカメラ内臓になったことと，354高速可動レンズプロセッサースマート・ピクセルセンサーディープスキャン超高速コントラスト光3D MEASUREMENT PIXELSPrimescan3D MEASUREMENT PIXELS従来のスキャナー1回に1ピクセルのコントラスト評価2ピクセル同士を評価＝4ピクセルで1つの評価
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