歯科衛生士のための21世紀のぺリオドントロジーダイジェスト増補改訂版
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57タンパク分解酵素ってなに? タンパク質はアミノ酸が鎖状につながってできています。この鎖を切って、短いタンパク質(ペプチドという)にすることをタンパク分解といいます(図3-17)。これを行うのがタンパク分解酵素です。 安い固いお肉でも、パイナップルやパパイヤと和えると驚くほど柔らかくなります。これは、フルーツに含まれるタンパク分解酵素が肉のタンパク質を分解して、肉の筋を切ってくれるからです(図3-18)。 パパイヤのタンパク分解酵素はパパイン(papain)という名前です。ジンジパインはパパインと同じ種類のシステインプロテアーゼというタンパク分解酵素。ですから、「gingivalisがもつpapain」ということで「ジンジパイン(gingipain)」と名付けられました。図3-17 タンパク分解タンパク質はアミノ酸が鎖状につながったもの。タンパク分解酵素はタンパク質の鎖を切って、短いタンパク質(ペプチドという)にする作用がある。この作用をタンパク分解という。さらに、ペプチドが酵素によって分解されると、アミノ酸になる。図3-18 フルーツのタンパク分解酵素フルーツに含まれるタンパク分解酵素により、お肉が柔らかくなる。

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